パリのルーブル美術館から宝飾品が盗まれた事件で、被害額が日本円にして155億円に上ることが分かりました。【画像】溶かした金を持ってスペインを出た中国人を逮捕 ルーブルとの関連性捜査
黄色いベストを着て、展示ケースの前に立っている男。これは作業員に変装した男の犯行の瞬間を捉えたとされる動画です。
4人組の窃盗団がルーブル美術館で盗んだのは、サファイアやダイヤモンドが散りばめられたティアラやネックレスなど9点に上ります。いずれも皇帝ナポレオンらの貴重な宝石コレクションです。
ルーブル美術館の学芸員は、盗まれた宝石の「経済的な価値のみ」を8800万ユーロ、日本円で155億円と推定しました。
窃盗団が現金化するためコレクションを解体してしまえば、その美しい形は永遠に失われ歴史的な価値の損失は計り知れません。
日曜日の昼に美術館を襲うという大胆な犯行から、海外メディアは過去に日本で銀座の宝石店を襲った窃盗団の犯行の可能性を報じています。
イギリス紙「ザ・サン」
「悪名高い『ピンクパンサー』が、ハリウッド映画さながらの大胆な強盗の背後にいるかもしれません」
イギリス紙が名指しする「ピンクパンサー」。国籍に関係なく結びついた犯罪集団として知られ、日本でも事件を起こしています。
2004年に東京・銀座の宝石店が襲われ、ダイヤのネックレスなど35億円相当が盗まれた事件では、犯人は日本と遠く離れたセルビアで逮捕されました。
ルーブル美術館の犯行も「ピンクパンサー」なのでしょうか。
フランスでは、ここ数カ月で文化財が狙われる被害が4件起きています。
その一つが先月16日、パリの国立自然史博物館で「金塊」など2億6000万円相当の展示品が盗まれた事件で、24歳の中国籍の女が逮捕されました。
女は事件当日にフランスを出国し、2週間後の先月30日、スペインのバルセロナから溶かした状態の金を持って、中国へ戻ろうとしていたところを逮捕されました。
当局はルーブル美術館での窃盗事件との関連性も捜査するものとみられます。
(「グッド!モーニング」2025年10月23日放送分より)