日中の犯行か、ベトナム女性殺害発生1週間…県警70人態勢で捜査

広島市西区中広町の集合住宅の一室で、この部屋に住むベトナム国籍のアルバイト女性が殺害された事件は、発生から1週間が過ぎた。県警は広島西署に捜査本部を置き、70人態勢で捜査。防犯カメラの映像を調べたり、周辺へ聞き込みをしたりして調べを進めている。【写真】集合住宅を調べる捜査員ら(15日、広島市西区中広町で)=東直哉撮影「家で妻が血を流して倒れている」。15日午後6時30分頃、外出先から帰宅した2人暮らしの30歳代の夫が、近くの中広交番に駆け込んで届け出た。広島西署員が14階にある室内に駆けつけたところ、妻のグエン・トゥイ・ガーさん(32)が頭から血を流して死亡しているのが見つかった。
県警は殺人事件として捜査。司法解剖の結果、死因は硬い物で頭などを複数回殴られて頭の骨が折れたことなどによる出血性ショックだった。

 捜査関係者によると、ガーさんは玄関近くの台所付近にあおむけで倒れ、頭や顔に殴られたような複数の傷があり、腕に皮下出血が確認された。室内には血のついた足跡があったという。

 県警は、周辺の防犯カメラに15日午前、ガーさんの姿が映っていたことなどから、日中に家にいたところに何者かに襲われたとみている。
現場は県庁の西約1・5キロの幹線道路沿い。周辺には集合住宅や商業施設が立ち並ぶ。広島西署は近くの小中学校などの下校時間に合わせ、パトカーなどによるパトロールをして警戒を強めている。

 連日、室内での鑑識など県警の捜査が続き、集合住宅の住民からは不安の声がもれる。

 2人を知るという男性会社員(30)は「明るい性格の夫婦。ガーさんはまだ若いので、亡くなったと聞いてびっくり。怖いです」と語った。50歳代の男性は「この集合住宅は出入りが自由で、夜になると周辺はうす暗くなる。犯人が近くにいるんじゃないかと怖く、早く逮捕してほしい」と、捜査の進展を願った。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする