道沢正克容疑者 草川容疑者捜査装い、金融機関に照会した個人情報をОBに漏らした警部補を逮捕…大阪府警

捜査を装って入手した口座情報の漏えいに関わったとして、大阪府警は22日、羽曳野署地域課の警部補、草川 亮央(あきお) 容疑者(56)を地方公務員法(守秘義務)違反容疑で、知人で府警OBの行政書士、道沢正克容疑者(68)を同法違反(唆し)容疑で逮捕した。府警は、草川容疑者が他にも道沢容疑者に情報を漏らしていないか調べる。
発表では、草川容疑者は道沢容疑者から依頼を受け、同署刑事課に所属していた2月、捜査目的ではないのに「捜査関係事項照会書」を作成して金融機関に提出し、法人とその代表の口座残高などを道沢容疑者に漏らした疑い。
草川容疑者は「道沢さんから『わからんかな』と言われ、情報を伝えた」と容疑を認め、道沢容疑者は「情報を教えてもらったが、唆しというのは納得いかない」と供述しているという。
今年に入り、情報漏えいに関する情報提供があり、府警が捜査。これまでに情報が悪用された具体的な形跡は確認されていないという。照会は刑事訴訟法に基づく手続きで上司の決裁が必要になる。草川容疑者は上司に事件捜査に必要だと虚偽の説明をし、照会書を不正に作成したという。
草川容疑者は事件当時、同署刑事課で詐欺や贈収賄などを手がける知能犯係に所属。道沢容疑者は、大がかりな知能事件を担当する府警捜査2課に後輩の草川容疑者とともに在籍していた時期があった。警部補だった2012年に退職し、その後、行政書士として活動していたという。

 府警の現職警察官の逮捕者は今年6人目となる。8月、捜索時に捜査対象の男性に暴行したとして、捜査4課の警部補と巡査部長が特別公務員暴行陵虐容疑で逮捕、起訴された。同月には、デートの見返りに金銭を支払う「パパ活」で少女の体を触ったとして、生活安全特別捜査隊の警視が不同意わいせつ容疑で逮捕された。

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