事件で押収した覚醒剤を警察が紛失 証拠品管理のためのラベルを貼っていなかったか 兵庫県警西宮署

兵庫県警は、西宮警察署が認知した覚醒剤取締法違反事件の証拠品だった覚醒剤1点を紛失したと明らかにしました。

 兵庫県警が紛失したのは、西宮警察署が認知した事件の証拠品だった覚醒剤0.05グラムです。

 警察によりますと去年5月、西宮市内の路上でパトロール中だった西宮署員が不審な車を見つけ、職務質問を実施。すると車は走り去り、物損事故を起こした後、運転していた男が車から出て逃走しました。

 警察が車内を確認したところ、粉末のようなものが付着した吸煙具が見つかり、鑑定の結果、粉末は覚醒剤だと判明。覚醒剤が入った袋と吸煙具は、証拠品として押収し西宮署の保管庫で保管されていたということです。

 今年8月、警察は逃走していた男を宮城県内で覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕しました。しかし今年10月、証拠品を検察に送致しようとして確認したところ、覚醒剤の入った袋がなくなっていたということです。

 警察はどの時点で紛失したかは明らかでないとしています。ただし、通常であれば証拠品は1つ1つラベルをはって管理するところ、今回は吸煙具のみにラベルが貼られていて、覚醒剤の入った袋には貼られていなかったため、適切に点検されていなかった可能性もあるということです。

 また、保管庫は担当者が管理する鍵で施錠されていることなどから、警察は窃盗の可能性は低いとみられています。

 今回の事案について、兵庫県警は「証拠品の厳格な取り扱いについて指導を徹底してまいりたい」としています。

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