【AFP=時事】米連邦捜査局(FBI)は23日、米プロバスケットボール協会(NBA)のポートランド・トレイルブレイザーズを率いるチャウンシー・ビラップス・ヘッドコーチ(HC)とマイアミ・ヒートのテリー・ロジアー選手が、巨額の違法賭博関与の疑いで逮捕されたと発表した。【写真】逮捕されたテリー・ロジアー選手現役時代にデトロイト・ピストンズで活躍し、バスケットボール殿堂入りを果たしているビラップス氏は、マフィア系犯罪組織と関係のある不正な違法ポーカーゲームに関与したとして逮捕されたと、FBIのカシュ・パテル長官が述べた。
またパテル氏は、ロジアー選手が元NBA選手でアシスタントコーチのデイモン・ジョーンズ氏を含む5人とともに、スポーツ賭博事件で逮捕されたと発表した。
パテル長官は「この不正行為は桁違いだ」「数百ドルでも、数千ドルでも、数万ドルでも、数百万ドルでもない。数千万ドル規模の詐欺、窃盗、強盗が、数年にわたる捜査の末に明らかになった」と述べた。
NBAは両者の逮捕を受けて「即時休職」としたと声明で発表し、起訴内容を精査しつつ当局に協力していると述べた。
米連邦検事局によると、ビラップス氏は「全国規模で違法ポーカーゲームを不正に操作する計画」に関与したとして、30人以上の被告の一人として訴追された。
ビラップス氏が関与したとされる不正ポーカーゲームでは、「カードを読み取れる特注シャッフル機、バーコード付きのデッキ、テーブルや照明器具に仕込まれた隠しカメラ」が使用されていたという。
一方、ロジアー選手とジョーンズ氏は、「NBA選手やチームに関する機密情報を悪用した、内部者によるスポーツ賭博の共謀」に関与していたという。
一例として挙げられた2023年3月の試合でロジアー選手は、仮病を使って試合を途中退出することを共謀者に知らせ、グループの一員が同選手のパフォーマンスに関する賭けを行った。ロジアー選手は開始わずか9分で試合から退出したため、共謀者は数万ドルの利益を手にしたという。【翻訳編集】 AFPBB News