(CNN) 米連邦捜査局(FBI)は23日、スポーツ賭博や違法なポーカーゲームの不正に関わった疑いで、米プロバスケットボール(NBA)の監督や現役選手らを含む37人を逮捕、訴追したと発表した。不正に搾取された金はマフィア組織の資金源になっていたという。
当局によると、2件を摘発した。一つはスポーツ賭博での不正で、6人が訴追された。起訴状によると、ここにはNBAマイアミ・ヒートのテリー・ロジエ選手や元NBA選手のデーモン・ジョーンズ氏が含まれる。2人はスポーツ賭博でインサイダー情報の悪用に関与した疑いがある。
ロジエ氏は2023年に試合を途中退場することを事前に共犯者に知らせ、共犯者らは賭博で不正に利益を得たという。ジョーンズ氏はレブロン・ジェームズ選手の負傷の情報をリークした疑いがある。
もう一つは違法なポーカーゲームの不正操作に関するもので、NBAポートランド・トレイルブレイザーズのチャウンシー・ビラップス監督や、マフィアのメンバーら31人が逮捕された。細工したカードシャッフル機械やテーブルを使用するなどしたという。ビラップス氏をテーブルにつかせることで、ゲームが正当なもののように見せていた。
当局によると、不正なポーカーゲームの被害額は2019年以降で計700万ドル(約10億円)を超えている。
ニューヨーク市警のティッシュ本部長は、ニューヨークを拠点とする五つのマフィアのうち四つの組織のメンバーが逮捕者に含まれると明らかにした。
当局の発表を受け、NBAは捜査に協力するとともに、事態を深刻に受け止めているとの声明を出した。また、ロジエ氏とビラップス氏が所属チームを直ちに離脱すると明らかにした。