韓国警察、カンボジアで逮捕・強制送還された韓国人64人中59人の身柄を拘束

カンボジアで特殊詐欺などの犯罪に加担し、現地当局に捕まって韓国に送還された韓国人64人のうち、59人が身柄を拘束された。警察庁が21日に明らかにした。【写真】カンボジアで拉致・殺害された韓国人大学生が遺骨で帰国
警察庁によると、送還された容疑者64人のうち、拘束前被疑者尋問(令状実質審査)を受けた59人に対し、裁判所が拘束令状を発行した。警察は、犯罪への加担が軽微な4人は拘束令状を申請せずに釈放した。別の1人は、検察の段階で令状が却下された。一方、今年8月にカンボジア・カンポット州ボコール山付近で遺体が発見された大学生Aさん(22)の遺骨が韓国・カンボジア捜査当局の合同解剖と火葬を経て21日、仁川国際空港に到着した。これはAさんの死から74日目のことだ。Aさんは大学の先輩(27)にだまされて自身の名義の通帳を現地の中国人犯罪組織に渡し、監禁された。その後、暴行と拷問を受けて死亡したという。遺骨は同日午前、仁川国際空港に到着したが、遺族は空港に現れず、慶尚北道警察庁を経て遺族に引き渡された。

 慶尚北道は今年、セマウル世界化事業と連携したカンボジアに対する政府開発援助(ODA)事業の予算を編成していたが、執行しないことを決めた。これは、最近カンボジアで明らかになっている事態で慶尚北道民が死亡したことに対し、抗議する意味があると受け止められている。

 慶尚北道は2023年と昨年、もみ殻をむいて白米にする搗精(とうせい)機85台と消防ポンプ車10台をカンボジアに支援した。今年もセマウル世界化事業のための農業機械支援事業費と了解覚書の後続事業など7億5000万ウォン(約8000万円)を予算編成したが、すべて執行を保留した。慶尚北道の関係者は「カンボジア現地の状況などを考慮して推進を再開するかどうか決める」と話している。

ク・アモ記者、醴泉(慶尚北道)=クォン・グァンスン記者

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